鼓膜切開
暦の上では冬だそうです。やっと秋らしくなってきました。寒くなると中耳炎を起こす子供たちが増えてきます。ずっと以前は、中耳炎の治療として鼓膜切開という痛い処置が標準的でした。溜まった膿は出さないといけないと教えられてきたからです。抗生物質の種類も少なく乳突洞炎という重症の中耳炎にならないために早期の排膿が重要と考えられていたからです。最近は、鼓膜切開を行う機会がめっきり少なくなっています。これは、乳幼児へのワクチン接種の効果と薬剤の進歩によるものと思います。顕微鏡などの診断器具の進歩も要因の一つです。 (令和6年11月11日)