鼓膜切開
鼓膜切開は、先の細くなった特殊なメスを使って鼓膜に1,2ミリ程度の小さな切開を行い、鼓膜の内側である中耳にたまった膿や粘液を排出させる手技です。滲出性中耳炎や急性化膿性中耳炎に対して行われます。前者の場合は、中耳にたまった粘液を吸引除去することにより聴力を改善させることが目的です。後者の場合は、細菌感染に対して抗生物質の投与が行われているにもかかわらず炎症所見の改善がなく発熱や耳痛が続く場合、中耳にたまった膿汁を排泄させるために行われます。切開後の数日間、膿汁の排泄が続いた後、切開部が閉鎖し膿が止まります。 (令和4年7月19日)