風邪に抗生物質
抗生物質は、細菌感染を治療するために作られた薬です。細菌の感染によって様々な病気が起ります。耳鼻咽喉科の領域では、中耳炎や副鼻腔炎、扁桃炎などが主なものです。これらの病気は風邪に続発することが多く認められます。そのため鼻水や軽いのどの痛みなど、風邪の初期にも抗生物質が処方されることがあります。風邪の原因の多くはウイルス感染と考えられています。抗生物質の作用は細菌に対するものであることを考えると無駄な処方とも言えます。しかし、副鼻腔炎や扁桃炎などを繰り返している方には、それらの予防として有用な場合もあります。 (令和3年12月6日)