航空性中耳炎
飛行機に搭乗中、耳が痛くなることがあります。ほとんどの場合、着陸のために高度を下げ始めた時に痛くなります。痛みが生じるのは、鼓膜の奥の中耳と呼ばれる空間の空気の量が不足するために気圧の上昇とともに鼓膜が内側に向かって圧迫されるためです。鼓膜が引き伸ばされた状態になり痛みを感じるのです。鼓膜が破れるほどの外傷になることは稀ですが、鼓膜内の血管が切れて鼓膜の内出血を起こすことはそれほど珍しいことではありません。痛みを感じなくなっても聞こえがおかしい場合には、鼓膜の出血と中耳内の滲出液貯留の可能性が考えられます。 (平成30年4月16日)